みんな巻き爪はどうしている?
日本人の10人に1人は巻き爪だと言われていますが、現在治療中という方はその中のどのぐらいを占めるのでしょうか。
おそらく、わかってはいるけど爪がぶつかって痛くなったら爪を切るのを繰り返して、具体的には何もしていないという人が圧倒的に多いのではないかと思います。
そのぐらい巻き爪はまだ危険視されておらず、じわじわと進行するので痛みにも慣れ、放置され続けてどうしようもなくなった時にはかなり進行して手がつけられなくなっている・・・そういう方をたくさん見てきました。
一番理想的なのは、風邪と同じで罹り始めにすぐ手を打って、軽いうちに治してしまうのが良いのですが、なかなかそうもいかないのが巻き爪の認識です。軽いうちであれば、爪を少し伸ばして歩き方や靴を意識するだけでほとんど知らない間に治ってしまうこともあります。
しかしわかっていながら何も手を打たないと、年齢とともに徐々に進行して、痛みで歩くのを控えてしまい、巻き爪がどんどん巻く傾向にあります。運動不足になり、足にもトラブルを抱えると、その次に怖いのが寝たきりになってしまうことです。あまり知られていませんが、寝たきりの高齢者の爪のトラブルは意外と多く、巻き爪以外にも爪白癬を併発しているケースなど、侮れないものばかりです。
かなり進行した巻き爪を、専門化の治療や処置を受けずに改善するのはかなり困難ではありますが、矯正を取り入れれば全くもって無理というわけではありません。そこで今回ご紹介したいのが、通院が難しい場合の巻き爪の矯正方法です。
このようなお悩み相談をいただきました。
【寝たきりの母の巻き爪が心配です】
90歳近い母が寝たきりで、自宅で一緒に暮らしているのですが、どうも巻き爪が進行しているようでしきりに痛がります。
まめに爪を切るようにはしているのですが、伸びた爪が当たるだけではなく、ピンクの部分も既に内側に巻いていて、見るからに前よりもカーブが急です。
この巻き爪の進行を食い止めることはできるのでしょうか?
専門機関で相談したら爪を無くしてしまう方法を勧められましたが、その方法が最善策なのか判断し兼ねており、他の方法はないものか伺いたく相談に来ました。
もし爪が良くなったら歩くまではいかなくでも、車いすでも前向きに出かけてくれるようになってくれたら・・・と淡い希望も抱いています。
よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
寝たきりの高齢者で地面と足が触れる機会が減ると巻き爪が進行しやすいのは、爪にもともと内側に巻く力があるからです。その力を押し返すように歩くという運動を定期的にできれば良いのですが、年齢とともに運動量が減るのは致し方ないことですよね。
そのような場合に巻き爪の矯正を行っていくことができれば良いのですが、お家の人の都合やご本人の体調、精神面など、すぐに通院ということが難しいこともあります。
そんな時に自宅でもできる巻き爪の矯正の方法についてお話していきたいと思います。
自分で巻き爪の矯正をする場合
①コットンパッキング法
小さく丸めたコットンやティッシュを爪と皮膚の間に入れて爪が当たらないようにする方法です。
矯正というよりは痛みの軽減という意味合いでしたら気楽に取り入れられる方法ではないでしょうか。ただし巻き爪が当たるから少し伸びると深爪をしているという方には、コットンを入れる余地は無いので、まずは爪を皮膚にかかる程度に伸ばすという過程が必要となります。
②テーピング法‐1
爪を横切るように皮膚と爪の間にテーピングをして、爪が当たらないようにしていきます。これは爪が伸びる方向に巻きやすいタイプの人には適していて、爪を伸ばす段階でも有効な方法と言えます。しかし、爪本体に何かの力をかけるわけではないので、爪を矯正する働きは期待できません。
③テーピング法‐2
爪の横の皮膚にテープを引っ掛けて爪と距離を取り、螺旋状に指に巻き付ける方法です。この方法も爪と皮膚が当たらないようにするという意図で行うものであり、爪を矯正する力はありませんので注意しましょう。
④巻き爪ブロック
細いワイヤーを爪の両端に引っ掛けて爪を持ち上げながら矯正をしていくものです。
爪のサイズに合わせて様々な長さのものがあり、爪を計測してからサイズの合ったものを購入しましょう。この方法をするためにはやはりワイヤーを引っ掛けるための爪の長さが必要となりますので、深爪をしやすい人はまず伸ばしてから始めるのがポイントです。
軽度の巻き爪であれば十分にその効果を期待できるはずです。
懸念事項としては、靴を履いている時に外れる心配が絶対に無いとは言い切れないこと、サイズの計測を間違えた時に一度試した後の返品や交換が難しいであろうことなどが考えられます。
⑤巻き爪ロボ
器具を装着した爪をお湯で柔らかくしながら持ち上げて、乾かしながら矯正が完了する1度で完了するタイプの器具です。1度で矯正が完了するという点から見ると大変画期的な器具であり、その分価格も決して安くはありません。皮膚が爪を押し上げる力が追い付かないために、爪本体の矯正は完了してもその隙間に沿ってまた爪が巻いてくる可能性があることは考えられます。しばらくは爪が浮いたような状態が続くというわけです。再発しても何度も使える器具ですので、巻いてきたらまた矯正を行うこともできます。
ネジを回しながら爪を持ち上げる角度を自分で決めるので、矯正を意識し過ぎて爪と皮膚を引き離し過ぎないように気をつけましょう。
ほとんどお金のかからない簡単な方法から、高価な器具まで巻き爪のセルフケア用品は幅広くあります。どの方法を取り入れる場合でも、まず確認しておきたいのは爪と皮膚が健康な状態に限るということです。万が一セルフケアにより状態が悪化したり、膿が出てきたりした時はすぐに中断して専門機関を受診するようにしましょう。
爪白癬と巻き爪
質問者様が勧められた爪母完全切除の方法は、爪水虫を併発しており尚且つ重度の巻き爪で寝たきりの高齢者であるなど、限られた条件にあてはまる場合に施術されることもあります。
爪水虫は見た目以上に治にくい皮膚の疾患で、内服薬はかなり強いものでないと効果を発揮できないため、高齢者になると塗り薬がメインになります。しかしもともと抵抗力が高ければ治りやすいものでも、塗り薬ではおさまらないと巻き爪の矯正を開始することもできず、かといって痛みや痺れを放置するわけにもいかないので爪の全摘という手段になることがあるのです。
他にも爪白癬の水虫菌が他の器官に入り込み、悪さをすることがあるので、爪の健康は全身の健康と密接に繋がっていると言えます。このような場合もまた全身の健康を優先し、爪を完全に除去する方法を選択することがあります。逆に言うとそこまで深刻ではないのであれば、なるべく爪を温存して矯正という方向で進めていくのが、望ましいのではないでしょうか。
サキュレでの施術方法
整骨院サキュレでは、巻き爪の専門医によるカウンセリングから、爪のクリーニング、ケア、施術までの過程を、お客様お一人おひとりに合わせた内容で丁寧に行っております。
炎症や化膿などがない健康的な爪の状態で矯正が可能であると判断された場合、処置を進めていきます。
矯正方法としては、インベントプラスという特殊なチタンワイヤーを使用する特許を取得した技術を導入し、画期的な施術を提案しております。
チタンワイヤーを爪の両端に引っ掛けて浮き上がらせ、皮膚と接触しないような角度に調整します。
爪の中心で繋ぎ止めるワイヤー自体は、上からジェルネイルと同じ要領でコーティングし、外からは触れないようになりますので、靴下やストッキングを着用する時も邪魔になりませんし、チタンワイヤーの中にゴミが入る心配もありません。
この矯正方法は、今まで使用されてきたワイヤー矯正法よりも爪への負担を大幅に減らすことができ、1回の施術から目に見える効果を実感していただける内容となっております。
この方法を導入している専門機関が少ないことから、まだまだ一般的ではありませんが、巻き爪の矯正方法としてはこれから定着していくことが期待されている技術です。
インベントプラスにかかる所要時間は5分~10分程度です。また、ワイヤーを装着した爪が先端に伸びてくるまで1~2ヵ月は継続して装着していられますので、毎日取り換えなければならない手間もありません。巻き爪の再発防止には運動が必要不可欠ではありますが、寝たきりの年配の方でも装着している限り悪化を食い止めることには繋がります。
インベントプラスに使う特殊なチタンは磁気を帯びない性質を持っているので、手術を控えた年配の方や体調に不安のある妊婦さんでも安心してご利用いただけます。
サキュレで施術をした人の感想
なんとか本人の体調や気分の調子が良い時に施術を受けることができました。
装着した直後から、本人も驚くほど痛みが軽減されたようで、表情もみるみる明るくなってとても嬉しいです。
自分のことではないので痛みも程度もわからないですし、正直なんとなく爪ぐらいのことならそのままにしておいても良いかなと簡単に考えていましたが、説明を聞いて巻き爪の怖さを教わり早めに連れて来て良かったと思いました。
また装着しているものが外れない限り1~2ヵ月は通院しなくても良さそうなのも、同伴者としては気持ちが楽になりました。また爪が伸びてきた頃にお世話になりたいと思います。通院でも外に出る楽しみができたようで、色々なことに対して寝たきりになる前のように前向きになって欲しいと思います。
嬉しい感想をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
巻き爪が常に痛くて熟睡できない・・・進行具合によっては十分にあり得る痛みです。
そのぐらい進行しないと受診する人も少ないのが巻き爪の現状でもあります。巻き爪はれっきとした爪の病気であり、足だけではなく体調を悪化させたり、気分を不安定にしたりすることもあるほど心身の健康に直結しているものでもあります。
何をすればいい?巻き爪の矯正 まとめ
今回は寝たきりの高齢者の巻き爪は、爪母完全切除しか方法が無いのか?という疑問を交えながら、矯正していく方法について考えてきました。
爪白癬と並び大変心配されている爪の疾患である巻き爪。
自身で手入れや通院を続けるのが難しいこと、それなのに放置しておくと悪化し眠れないほどの痛みを伴うことなどが、その心配の種となっています。
できれは専門家の意見を仰ぎ、施術を受けることが望ましいのですがやむを得ずご自宅で矯正をする場合、様々な方法があります。
爪と皮膚の間に小さく丸めたコットンやティッシュを詰めるコットンパッキング法や、爪と皮膚の間に沿ってテーピングをして空間を作るテーピング法①、親指の横の皮膚を引っ張って螺旋状にテーピングを施すテーピング法②などは軽度の巻き爪にすぐに取り入れやすい方法です。
その他にも、巻き爪ブロックはワイヤーを爪の両端に引っ掛けて反動を使って持ち上げる方法で矯正を促す器具で、爪のサイズを測る手間はありますが上記の方法よりも矯正する力が期待できます。
また爪そのものを柔らかくしながら持ち上げる器具を装着してから乾かすことで、1時間ほどで矯正が完了する巻き爪ロボという器具もあります。この方法は足をお湯に浸けることができれば、ほとんどどんな巻き爪の方でも施すことができます。ただしこれらの器具は安価ではないので気軽に試すというよりは購入の際に慎重に検討されることをおすすめします。
どの矯正方法も同じですが、歩行が困難な寝たきりの高齢者の巻き爪の場合は矯正をやめてしまうと再発する可能性もあります。ご自宅で矯正を行っていく中で万が一、悪化する、痛みが消えないなどの症状がありましたらすぐに中断し専門機関を受診するようにしましょう。
整骨院サキュレでは、今までは手術しなければ完治を目指せないと思われてきた巻き爪を、最新の技術を取り入れることで日常生活に支障のない処置をしていくことを提案しています。
また処置を続けながら完治を目指し、最終的には巻き爪が再発しないように、お客様と一緒に爪と健康について考えていきたいと思います。
巻き爪と関係があるかどうかわからないけれど心配なことがある・・・という時でも大丈夫です。
気になる症状のある方はお気軽にご相談くださいね。
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