履き慣れた靴でも巻き爪になるって本当ですか?
「もともと偏平足で足が疲れやすく、足に合う靴がなかなか見つからないので同じ靴ばかり履いています。」
巻き爪を発症する原因には、足のタイプによっても様々であり、同じ靴を履いていても巻き爪になりやすい人もいればなりにくい人もいます。
特に気をつけなければならないのは、足裏が硬く、土踏まずが足りない「偏平足」の形の人です。
偏平足の人はもともと自分の体重を受け止めるクッションとなるアーチが崩れているため、膝や踵、ふくらはぎなどにその負荷がかかりやすく足が疲れやすい傾向にあります。
さらに受け止めきれない分を足の指を伝わって爪にまで及んでしまうと、歩く時に爪が地面に抑えつけられて巻き爪が進行してしまう危険性もあるのです。
また、いくら足に合うからといって毎日同じ靴を履いていると、乾燥せず湿気の高い靴の中の環境が続いてカビの原因になることも・・・
そこで今回は、毎日同じ靴を履き続けることで高まる巻き爪のリスクについて考えていきたいと思います。
使い古した靴に潜む巻き爪リスクとは?
①雑菌の温床になり陥入爪になるリスクが高まる
靴の中は1年を通して汗により大変湿度の高い温室のような状態になります。
靴の本来の役割として、足の保護と保温という意味では理にかなっているのですが、その状態が毎日続けばやがて乾燥する間もなく雑菌が繁殖したすい環境になってしまいます。
その状態で足に少しでも傷があると、そこから菌が入り込んで化膿したり肉芽腫になったりする危険性もあります。
爪と爪床との間にできた傷が腫瘍のような状態になり、化膿を繰り返すことを陥入爪といい、治りにくい巻き爪のひとつです。
汗をかきやすい夏場に限らず、暖房が入って靴の中が蒸しやすくなる冬場にも気をつけたいところです。
→どう改善する?
靴を洗ってよく乾燥できるのが理想的ではありますが、子供のスニーカーのようにどんどんサイズアウトするものでもないですし、なかなかこまめに洗うのは難しいのが現実です。
そこで一番手軽に出来るのが、靴の中に入れる脱臭・防湿剤を入れることです。
脱臭・防湿用のケア用品としても市販されていますし、新聞紙で代用することもできます。
乾いた新聞紙が靴の中の湿気を取ってくれますし、インクが臭いを取ってくれるので一石二鳥です。
靴の中の雑菌を洗わずに死滅させる方法としては、靴を干して乾燥させた後、ジップロックなどの密閉できる袋に入れて冷凍庫や冷蔵庫に一晩入れておく方法も効果的です。
ほとんどの雑菌は低温の中では生存することができません。
②クッション性がなくなり足のアーチが崩れる原因となる
靴の役割として大切なのが、足を支える3本のアーチを保護することです。
しかし、使い古した靴は裏も擦り減りクッション性が低下するため、足のアーチが崩れる原因となります。
足には親指の付け根と小指の付け根と踵をつなぐ3本のアーチが存在しているのですが、このバランスのどれか一つでも崩れると、筋肉や靭帯が疲労しやすくなります。
足のアーチが崩れた状態のことを足圧の異常と呼び、足圧が内側に偏り過ぎても親指側に負荷がかかりますし、外側に偏り過ぎても足首に負荷がかかるので疲れやすくなります。
足圧の異常において巻き爪の発症リスクが高まる要因としては、内側に偏れば親指が押しつぶされても高まりますし、外側に偏れば親指が地面から浮いても高まります。
正反対の足圧なのになぜ同じ巻き爪を発症するのか不思議ですよね。
それは物理的に親指の爪が皮膚と靴の間で圧迫されることでも発症しますが、あまりにも地面に着かずにいると指が地面からの刺激を捕らえる機会がなくなり爪の巻く力が勝ってしまうことでも発症するからです。
プロネーションのお話と共通している部分が多いとも言えます。
→どう改善する?
靴を新しくする。それが一番衛生的にもクッション性を守るためにも良いのですが、なかなか新調しに行っている時間もない・・・そんな時は靴の中にアーチを守るインソールを入れることをおススメします。
またムートンブーツのような全体的に柔らかい素材でソールが平坦なものも、一見足には楽な靴に見えますが、長期的に考えると足のアーチをすり減らす原因になり巻き爪が発症するリスクが高まるアイテムとも言えます。
インソールを入れるとムートンブーツがきつくなると感じる場合は踵だけのシークレットソールなども踵の保護と足全体の体重の分散に役立ちます。
③靴の中で遊びができて足がつま先で圧迫される
使い古した靴は踵にクッション性がなくなりアーチが摩耗することで巻き爪を発症するリスクも高まりますが、靴の中で足が前後左右に遊んでしまい爪が圧迫されることも巻き爪を発症する原因の一つになります。
使い古した靴以外にも、大きめの靴やゴム製のサンダルでも足は同じ楽な状態に置かれることになり、足指で踏ん張る習慣を怠けさせる要因の一つになります。
足指で踏ん張ることを忘れてしまった足は、筋力も低下し血行も停滞してしまうので、冷えやすく健康的な爪を育む環境を奪ってしまうことになり兼ねません。
足は、立ったり歩いたりするだけで自然に5本の指が使われる環境を整えることが大切です。
→どう改善する?
100円ショップでも中敷きは売られていますので、全体に引くだけでもサイズ調整になります。
また最近ではジェル状の部分的なクッションも販売されており、つま先だけ、踵だけなどの調整も可能になっています。
ただし踵の着地がグラグラしやすい人は、ジェル状のものですと着地をした時に横滑りして効果が半減するどころか足首を痛める原因にもなりますので、その場合は靴の内側に貼るクッションも利用してみるのも方法の一つです。
足のアーチが崩れて起きるトラブル・・・巻き爪以外にはどんなものがある?
外反母趾
一番代表的な足のトラブルといえば、外反母趾です。
これは足のそれぞれの関節が適切に広がったり閉じたりといった運動機能が衰えることで慢性的に開いた状態、もしくは閉じた状態になってしまい、足の親指の付け根の関節が脱臼することで起きるトラブルです。
最初は親指の疲労感や足が攣りやすいなどの症状が現れて、少し休むと回復できる程度ですが、次第に進行すると見た目も変形したままになり、骨が出っ張ることで常に靴に圧迫されて激しい痛みを伴うようになります。
外反母趾には関節が広がったままになるものもあれば、圧迫され続ける刺激から骨を守ろうとして仮骨が形成されてしまうもの、重心そのものが変わって指全体が浮いてしまうものなど種類があります。
そのどれもが足の親指に負荷がかかり過ぎる、もしくはかからなさ過ぎるのが原因で、外反母趾から巻き爪を発症するリスクが高まることでもよく知られています。
これらを改善するには、足のアーチを取り戻して適切な筋力をつけ、指を満遍なく使えるようにするのが最適です。
既に外反母趾になっている人は、重ねて巻き爪にならないように注意しましょう。
足底筋膜炎
難しい名称に見えますが、気づかないうちにこの足底筋膜炎を発症している人は多いようです。
主な症状としては、踵が痛い、指を開こうとする足が攣る、朝起きた時に土踏まずにチクチクした痛みがあるなどが挙げられます。
足の裏には筋膜という薄い筋肉の膜が存在しているのですが、アーチが崩れるとこの筋膜に衝撃がかかり続けるようになり、やがて亀裂のような細かい傷が入ります
自然に修復できる程度の傷ではありますが、激しいスポーツをしている人、偏平足の人、40代を過ぎて代謝が落ちている人、急激に体重増加した人、重い荷物を運ぶ人など、修復が追い付かずに傷が入ったままになってしまうと筋膜で痛みが発生するのです。
他にも、足の親指の横を通って土踏まずを経由し踵へ繋がる足の太い神経があるのですが、本来であれば踏むことのない場所にあります。
しかしアーチが崩れて土踏まずが地面に着くようになると、歩く度にその神経を自分で踏むことになるので、痺れや痛みを伴う原因になります。
サキュレでの治療方法
整骨院サキュレでは、巻き爪の専門医によるカウンセリングから、爪のクリーニング、ケア、施術までの過程を、お客様お一人おひとりに合わせた内容で丁寧に行っております。
炎症や化膿などがない健康的な爪の状態で矯正が可能であると判断された場合、処置を進めていきます。
矯正方法としては、インベントプラスという特殊なチタンワイヤーを使用する特許を取得した技術を導入し、画期的な施術を提案しております。
チタンワイヤーを爪の両端に引っ掛けて浮き上がらせ、皮膚と接触しないような角度に調整します。
爪の中心で繋ぎ止めるワイヤー自体は、上からジェルネイルと同じ要領でコーティングし、外からは触れないようになりますので家事や炊事などの邪魔になることはありません。
この矯正方法は、今まで使用されてきたワイヤー矯正法よりも爪への負担を大幅に減らすことができ、1回の施術から目に見える効果を実感していただける内容となっております。
この方法を導入している専門機関が少ないことから、まだまだ一般的ではありませんが、巻き爪の矯正方法としてはこれから定着していくことが期待されている技術です。
インベントプラスにかかる所要時間は5分~10分程度です。また、ワイヤーを装着した爪が先端に伸びてくるまで1~2ヵ月は継続して装着していられますので、毎日取り換えなければならない手間もありません。
また、インベントプラスは従来の金属製のワイヤーよりも嵩張らないのが特徴であり、装着したままでもスポーツを行っていただくことも可能です。特殊なワイヤーの上からコーティングも施すことで、従来の生活の妨げになることはまずありません。
施術に使用するチタンワイヤーは、磁気を帯びない性質のものであり、手術を控えた人や入院中でも施術したまま過ごすことができます。装着したまま手術などを希望する場合は、あらかじめ専門機関に相談しておくようにしましょう。
サキュレで施術をした人の感想
もともとX脚気味で、たくさん歩くと疲れやすく浮腫みやすいのは自覚していました。
それもあって、足に合う靴がなかなか見つからず、一度気に入ると長く同じ靴ばかり履くようになっていたのは事実です。
それがまさか巻き爪の原因になっているとは思いもよりませんでした。
衛生面では十分に気を付けているつもりですが、次の足に合う靴を見つけられるまではインソールをきちんと入れて、足の裏を使って歩くよう心掛けたいと思います。
また巻き爪だけではなくX脚の改善も全身の整体を受けながら改善できると知り、心強い味方を得た気分です。
これからは定期的に通って、足と体の健康についてマメにメンテナンスしていきたいです。
嬉しい感想をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
今回の質問者様は、足の形そのものに特徴があり、それが同じ靴を履き続けてことによって爪にまで影響が出たケースでした。
足に負担のない靴は、足に痛みが出なくて楽だと感じそればかり履いてしまうのもよくわかります。
しかし足にとって理想的なのは、全体の筋肉と靭帯を柔軟に隈なく使って、強度がありながら回復しやすい環境を整えることです。
インソールなどを有効活用すると、始めのうちは使っていなかった筋肉を使って筋肉痛になることもあるかもしれませんが、徐々に足全体を使えるようになるのを実感していただけるはずです。
日常の危険 毎日同じ靴を履くと巻き爪のリスクが高まる? まとめ
足が楽だという理由で同じ靴ばかり履き続けていると、巻き爪や外反母趾、足底筋膜炎などの足のトラブルに発展する危険性があるとおわかりいただけたでしょうか?
足を楽にさせたいのならば、本当の意味で追求していただきたいのは、アーチの保護と踵のクッションをすり減らさないことです。
そのためには、ソールが平坦過ぎるものを選ばない、踵が擦り減ったら張り替える、遊びが出てきたものは中敷きやインソールを使用するなどの調整が必要です。
他にも、巻き爪は立ち方や足の形などにも左右されやすいので、全身のバランスを見直すことも大切です。
サキュレではインベントプラスによる巻き爪の矯正と、全身の整体を行っています。
手術という方法ではなく、日常生活を送りながら巻き爪を改善していくこともできます。
巻き爪は爪のトラブルでありながら、全身に関係していることの多い疾患です。
気になる症状がある場合はお気軽にご相談くださいね。
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