変色する巻き爪と変色しない巻き爪の違いはどこにある?
「自分の爪が巻き爪気味になっているのは気づいていましたが、どうも右足の爪だけ変色してきています。変色を治すことはできますか?」
巻き爪には痛みを感じない軽度から、歩くだけでも痛みをともなう重度まで段階がありますが、皆さんは巻き爪がどのくらい進行したら危険なのかご存知ですか?
基本的に爪のトラブルで死ぬことはないだろうと思われて治療は後回しにされがちなのですが、実はとんでもない誤解です。
巻き爪がかなり進行して自分ではどうにもならなくなったことがある人ならおわかりかと思いますが、人間は筋肉痛のような重い痛みよりも重度の巻き爪に見られる「刺すような」痛みの方が、実は生活を脅かすほど耐え難い存在となります。
そして進行した巻き爪のそのまま放置しておくと次第に黄色のような茶色のような濁った変色が始まります。
一度変色してしまった爪は、どのように再生すればよいのでしょうか?
巻き爪における変色とその原因
①黄色のような茶色で濁っている
爪は、植物が土から根を伝って水分と養分を得ているように、皮膚から水分を供給されながら水分量を一定に保っています。
水分を保ちながら栄養が循環し、1日に0.1㎜前後伸びると言われています。
新陳代謝の活発な世代であれば、0.2㎜近く伸びている人もいるかもしれません。
しかし巻き爪が進行して、爪と爪床(ネイルベッド)に隙間ができてくると、花瓶の水に茎が着いていない状態を想像していただきたいのですが、当然水分も栄養も供給されにくくなります。
この状態が長く続くと、爪が前に伸びずにどんどん厚みを増して変色していく原因になります。
ただ途中が変色しているだけで、次に生えてきている爪が綺麗なピンク色であればそれほど心配はいりません。
→治療方法
変色してしまった爪は、もう元の色には戻りません。その部分を切り落とすまで爪床に存在し続けます。しかし健康的に伸ばせる環境を整え直す必要がありますので、矯正をしながら伸ばしていくことになります。
変色している箇所が爪のどの辺りに残っているかどうかで完治にかかる期間は違ってきますが、爪が完全に生え変わるには最低でも1年はかかると想定しておきましょう。
②変色しており、さらにカタツムリの殻のように何層にも重なっている
厚硬爪甲(こうこうそうこう)を発症している可能性があります。
この場合は通常の矯正を施すには爪が肥大化し過ぎているため、爪を削るもしくは爪の途中まで剥がすという過程が必要になることがあります。
普通の巻き爪で尚且つ、加齢により爪が乾燥している、もしくは深爪をする習慣があり皮膚が先に盛り上がって爪の成長を追いやってしまっていることが考えられます。
厚硬爪甲を一度発症すると、爪が途中で剥がれ落ちて次に生えてくる爪が運よく綺麗な状態だったということでもなければ、変色と変形を一生繰り返すことになり兼ねません。
この症状を発症しやすいのはどの爪でも成り得る可能性はありますが、足の親指に発症するケースがほとんどです。
それは手足を含め他のどの爪よりも幅が広いことが環境に左右されやすい要因となるからです。
足の親指の爪を均一に健康に伸ばすためには、太い木を育むのに良好な土壌と栄養が必要となるように、ネイルベッドも爪母も良好な環境でなければならないというわけです。
→治療方法
肥大化して硬化した爪をギリギリまで削り元の厚みに戻していきます。
矯正器具を施し、次に生えてくる爪がまんべんなく栄養を受け取れる状態に整えておきます。
爪にとって必要な「前に伸びる」余地をつくることと、「爪の根元が爪床にきちんと接地している」環境を整えれば、次に生えてくる爪がまた十分な栄養と水分を持って成長することに繋がります。
③爪の途中で白く変色している
爪は角質の層なので、その層の中でも良い状態と不健康な状態が混在しています。
そこで例えば巻き爪を発症している爪の外側の爪が水分不足で割れやすいような性質になっている時、変色して爪の途中にひび割れを起こすことがあります。
また、体調を崩した時や過度なダイエットをしている時、妊娠出産前後などは爪への栄養が著しく低下することが多いです。
そのため親指の爪に限らず、他の爪にも同時期に白く濁って爪が弱くなる現象が起きます。
一時的な白濁であれば次に生えてくる爪の健康が阻害されることはありませんが、爪に栄養が行き渡らない環境が長期的に続くと爪が脆くなり、細菌を拾いやすい、二枚爪が治らないなどの弊害が生じやすくなります。
→治療方法
巻き爪の矯正を行うには白くなっている部分が弱い場合、その箇所を外して爪の先端もしくは根元付近で装着できる矯正器具を施します。
白い部分がどんどん広くなっていると感じる時は、爪の層の空洞に水分が入り込んでふやけている、または空洞が広がっていることが考えらます。
よく乾燥させて清潔に保ち、爪の根元にはきちんと保湿しておきます。
二枚爪を防ぐネイルトップコートなども効果的です。
④白濁してボロボロになっている
ただ爪が白くなっているだけではなく、全体的に白く濁って爪の質がボロボロと剥がれ落ちてくるような場合、爪水虫を発症している可能性があります。
爪が白くなった時に脆くなった部分から水虫菌が入り込み、増殖して起こることが多いものです。
一度爪水虫になると自然治癒が大変難しい疾患ですから、家族間や意図せぬ感染を防ぐためにも早めに専門機関を受診しましょう。
→治療方法
爪水虫に効果的なのは、飲み薬です。
しかし内臓に大変負担のかかるお薬のため、高齢者、妊娠中、血圧に不安のある方には処方されないことがほとんどです。
その場合は爪に直接塗布する塗り薬が処方され、完治するまで長期的に治療を続けることになります。
巻き爪は爪水虫がある程度完治が見込めた後、スタートすることになるでしょう。
爪の変色には他にどんなものがある?
①不透明に全体が黄色くなっている
爪は水分が足りなくても黄色のような茶色っぽく変色しますが、水分過多でも変色します。
これは体の水分バランスが崩れている時に起きる症状で、浮腫みが慢性的になっている状態です。
爪の症状の他に、肺に息苦しさがないか、足や手など末端を押しても戻らないほどの浮腫みはないかなどの体調面をチェックしてみましょう。
稀に爪甲剥離症を発症している場合も黄色が強い変色を起こすことがあります。
②爪床も白色になっている
極度の貧血になっている場合、末端に血液が行き渡らずに蒼白になってしまうことがあります。
貧血以外にも肝臓に疾患がある時に爪全体が白くなることがあるので、体調のバロメータにしましょう。
貧血では爪のピンクの部分も白くなりますが、爪が巻かずに反ってくることでもよく知られており「スプーンネイル」と呼ばれています。
巻き爪ではないので緊急性はないと思われがちですが、爪が皮膚に沿わずに反っていると、普段の生活でも引っ掛かりやすく爪が割れる原因になりますので食生活を見直すところから始めてみましょう。
③全体もしくは一部が緑色に変色している
「グリーンネイル」と呼ばれる症状で、爪の内部で緑膿菌が繁殖してしまっています。
ジェルネイルを頻繁にしている人で、途中でリフトした所に水分が入ったままになり細菌が繁殖することで起きる爪の疾患です。
他の爪に感染する、範囲が広がるなど悪化を防ぐためにも、専門機関での治療が必要です。
④黒く変色している
爪を何かに強くぶつける、またはドアなどで挟んだ時に血豆になることがあります。
しかし血豆なら爪が伸びる経過とともに先端に移動していくはずなのに、爪が伸びても同じ場所に黒い変色が留まっている場合、皮膚がんの一種を患っている可能性があります。
その大きさも6㎜以上と、ホクロよりも大きく感じる物体がある時は至急医療的な観点からの診察を要すると覚えておきましょう。
サキュレでの治療方法
整骨院サキュレでは、巻き爪の専門医によるカウンセリングから、爪のクリーニング、ケア、施術までの過程を、お客様お一人おひとりに合わせた内容で丁寧に行っております。
炎症や化膿などがない健康的な爪の状態で矯正が可能であると判断された場合、処置を進めていきます。
矯正方法としては、インベントプラスという特殊なチタンワイヤーを使用する特許を取得した技術を導入し、画期的な施術を提案しております。
チタンワイヤーを爪の両端に引っ掛けて浮き上がらせ、皮膚と接触しないような角度に調整します。
爪の中心で繋ぎ止めるワイヤー自体は、上からジェルネイルと同じ要領でコーティングし、外からは触れないようになりますので家事や炊事などの邪魔になることはありません。
この矯正方法は、今まで使用されてきたワイヤー矯正法よりも爪への負担を大幅に減らすことができ、1回の施術から目に見える効果を実感していただける内容となっております。
この方法を導入している専門機関が少ないことから、まだまだ一般的ではありませんが、巻き爪の矯正方法としてはこれから定着していくことが期待されている技術です。
インベントプラスにかかる所要時間は5分~10分程度です。また、ワイヤーを装着した爪が先端に伸びてくるまで1~2ヵ月は継続して装着していられますので、毎日取り換えなければならない手間もありません。
また、インベントプラスは従来の金属製のワイヤーよりも嵩張らないのが特徴であり、装着したままでもスポーツを行っていただくことも可能です。特殊なワイヤーの上からコーティングも施すことで、従来の生活の妨げになることはまずありません。
施術に使用するチタンワイヤーは、磁気を帯びない性質のものであり、手術を控えた人や入院中でも施術したまま過ごすことができます。装着したまま手術などを希望する場合は、あらかじめ専門機関に相談しておくようにしましょう。
サキュレで施術をした人の感想
妊娠、出産を機に爪が途中で巻き爪になりかけて変色しているのを見つけました。
全体的に縦に筋が入り、乾燥している感じはしていましたが、巻き爪気味なっているのを放置しておいたのが問題だったようです。
特に爪の途中でかなり変形も見受けられるので、ちょうどその頃に出産をしたのだろうと爪の長さから逆残もできるほどです。
出産は体へのダメージもかなり大きいとは聞きましたが、まさか爪が変形するほどに栄養面で自分には十分に回ってこなかったのだとわかり、とても驚いています。
幸いにも変色は一部にとどまり、次に生えてきている爪は変色していないようなのでホッとしていますが、巻き爪の矯正を続けながら全体が生え変わるまでケアを続けたいです。
またこんなに爪に栄養状態がダイレクトに伝わることもわかったので、これからはカロリーだけでなく細かい栄養素についても考えていきたいです。
嬉しい感想をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
今回の質問者様は爪が変形する疾患までは進行していなかったので巻き爪の矯正だけで経過を観察することになりましたが、状態によっては爪を大幅に削って次に生えてくる爪の健康を守らなければならないこともあります。
そうなると治療期間も費用も嵩みますので、巻き爪も爪の変色も早期発見と早期治療スタートが改善への近道となるのです。
巻き爪チェック 変色した爪はどんな症状なの? まとめ
今回は、巻き爪から爪が変色してしまった時に見られる様々な症状についてお話をしてきました。
一部が白く変色するものから、そこに菌が入り込んだもの、黄色く変色したものから、硬く厚く変形と変色が見られるものなどその症状は様々です。
そして緊急を要するかどうかの目安としては、その変色している部分の後に健康な爪が生えてきているかどうか?また爪床に異物がある場合その異物が爪の成長とともに移動しているかどうか?がポイントとなることがわかりました。
爪の変色とその症状によっては、巻き爪の矯正の施術をするだけでは改善が見込めない症状もあります。
その場合は早急に専門機関を受診しましょう。
サキュレではインベントプラスによる巻き爪の矯正と、全身の整体を行っています。
手術という方法ではなく、日常生活を送りながら巻き爪を改善していくこともできます。
巻き爪は爪のトラブルでありながら、全身に関係していることの多い疾患です。
気になる症状がある場合はお気軽にご相談くださいね。
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